ほらほら

2000年11月27日
全然連続して書けないじゃん。
常日頃からいろいろなことを悶々と考えています。
もう少し若いときにはそういったことや
頭に浮かんだストーリー(空想好き)が
だらだらとこぼれ落ちてきて休み時間に急いで
書き留めたり、ダッシュで家に帰って
パソコンやノートに向かったりしていました。
でも今は昼間に自分なりに熟成してきたと思うよ
うな考えや文章がぶーーんと車に乗って、
家に着いてばんっドアを閉めるとそのまま
じゃーっと流れ落ちてしまって
部屋に入ると空っぽなのです。
あんぽんたんになってしまったとつくづく思う。

今日患者さんがひとり亡くなりました。
肝細胞癌の人でした。治療の甲斐なく
あれよあれよと癌は彼の体を蝕み
胃に穴をあけて入り込み、そのため
彼は血を吐き、輸血をし、そして血を吐く。
最後には血を吐くから輸血するのか
輸血するから血を吐くのかわからないような
そんな気さえしました。
そんな彼が、まだ癌が小さくて内科的治療も
有効だった頃、退院する頃に
「お世話になったから」といってくれた
ワインが私の冷蔵庫に未だ入っています。
もうもらって何ヶ月になるか忘れました。
「こういうものはいただけません」と辞退するも
「いやいや、気持ちだから」といって押し付けて
足早に去られたため仕方なく持ち帰ったけれども
どうも申し訳なくてコルクを抜けないまま
箱からも出さずに部屋に寝かしていました。
いつかは飲まなきゃね、と思って少し前に
冷蔵庫にいれたんだけれどもそのまま飲みたい
ときは自分で別のワインを買ってきて飲んでた。
そして今日、午前11時10分彼は亡くなったそうです
彼の戦いは終わったのでしょうか。

そして私の冷蔵庫には赤ワイン。
彼が悔しくて、悲しくて吐いた血の色と
きっと同じです。

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